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白の家

ホームサウナを中心に据えた暮らしの設計。
整う場所が、家族の日常をひらく平屋。

Designed around a private home sauna,
this architect-designed single-story home makes well-being part of everyday life.
A place to restore both body and mind becomes the heart of the home,
enriching family life with comfort and connection.

ホームサウナを中心に据えた暮らしの設計。整う場所が、家族の日常をひらく平屋。

Designed around a private home sauna, this architect-designed single-story home makes well-being part of everyday life. A place to restore both body and mind becomes the heart of the home, enriching family life with comfort and connection.

福岡県の造成地に、シンプルな白い平屋が完成しました。余白を宿したようなたたずまいの外観、そしてホームサウナを中心に据えた暮らしの設計。建築家が丁寧に紡いだこの住まいには、日常をもっと豊かにするための工夫が随所に息づいています。


建築家コメント

ホームサウナを暮らしの中心に据えた住まい。サウナで心身を整えた後は、東側へと視線が抜けるプライベートテラスでくつろぎのひとときを楽しめます。周囲からの視線を遮りながら、光や風を取り込むこの空間は、中庭としてLDKにも心地よい開放感をもたらします。

玄関ホールを中心に、パブリックゾーンとプライベートゾーンを明確に分けることで、家族がゆったりと過ごせる住空間を実現。サウナ好きの友人や、子どもたちも自然と集まりたくなる、日常を少し豊かにしてくれる住まいのご提案です。


造形と構成の美しさが宿る、印象的な外観

正面から眺めると、まず目に飛び込んでくるのは、大きな白い壁面とそこに生まれた鋭角の切り込みです。余計な装飾をいっさい排したシンプルな外壁に、建物のボリュームが生み出す影がリズムと奥行きを与えています。

二つの箱を組み合わせたような構成は、見る角度によって異なる表情を見せます。正面からはモノリシックな白の塊として、横からは水平ラインが美しい平屋の佇まいとして。外壁に点在する小窓は、プライバシーを守りながら内部に光と風を取り込むための計算された開口部です。建物の構成でリズムと奥行きを与え、見る人の心に余韻を残す、そんな建物が、静かにここに立っています。

玄関アプローチは、斜めにカットされた壁面が導く独特の動線です。三角形のシャドウポケットの中に玄関扉が収まり、「内部はどんな空間が待っているのだろう」という期待感を高めてくれます。外から内へ、光と空間がゆるやかに移行するこの設えが、訪れる人を自然と招き入れてくれます。

外とのつながりを感じながら光が差し込む玄関ホール

玄関ホールは、この家のプロローグです。シューズボックスが壁面にすっきりと収まり、視線の先には大きな開口が待っています。縦長のガラス窓越しに、外のデッキと田園の緑が見渡せます。靴を脱いで室内に踏み入れた瞬間、「ああ、この家にいたい」と思わせる眺めがそこにあります。

このエントランスは、外とのつながりを感じながら人を招き入れることができるエントランスとして機能します。内と外が曖昧につながっていく感覚。それが、この家での最初の体験です。玄関ホールを境にプライベートゾーンとパブリックゾーンがきっちりと分かれており、来客を招いても生活感が滲み出ない動線設計が施されています。

白いキッチンが家の中心に立つ、LDKの豊かな使い勝手

LDKへと進むと、アイランドキッチンが空間のシンボルとして迎えてくれます。真っ白なキャビネットと大理石調のカウンタートップが連なり、清潔感と機能美を両立させた設えです。壁面には天井まで届く大容量の収納棚が並び、家電や食器類をすっきりと収めながらも、キッチン全体が凛とした美しさを保っています。

ダイニングスペースには、ダークトーンのテーブルとデザインチェアが配されています。白い空間の中にコントラストをもたらすこれらの家具が、LDK全体に絶妙なリズムを生み出しています。グリーンの観葉植物が一本添えられるだけで、空間が一気に生き生きとしてくる。そんな懐の深さもこの家ならではです。

リビングには、ゆったりとしたカーブを描くソファが置かれています。縦長のスリット窓から差し込む柔らかな光がフローリングに落ち、時間ごとに表情を変えながら室内を照らします。LDK全体は約18帖の広さを確保しており、家族がそれぞれの時間を過ごしながらも、お互いの気配を感じられる心地よい距離感があります。

ガラス扉の向こうに広がる、木の温もりのサウナ

この住まいの最大の特徴であり、コンセプトの核となるのがホームサウナです。脱衣室から続くサウナルームは、天井から床まで木材で囲われた本格的なつくり。ガラス扉と木製のハンドルが設えられ、透明な扉越しに見えるベンチやサウナストーンが、「いつでも整える」という豊かな日常の予感を漂わせています。

サウナが持つ効果は、リラックスや血行促進だけにとどまりません。サウナに入ることで体温が上昇し、免疫力アップや疲労回復、睡眠の質向上、さらには美肌効果まで期待できると言われています。施設のサウナを利用するのとは一線を画す、自宅でいつでも好きなときに「整える」という体験は、日常の質そのものを変えてくれるものです。

脱衣室には大きな縦窓が設けられており、外の緑が視界に入ります。サウナ後に窓の向こうの景色を眺めながら身支度を整える。そんな何気ない時間もまた、この家ならではの豊かさです。

整うスペースは、家族の中庭にもなる場所

サウナを出た後に向かうのが、東側の眺望に向かって開かれた屋外テラスデッキです。建物が周囲の視線をやわらかく遮りながら、東に広がる田園の景色を切り取るように開口しています。ここに置かれたアウトドアチェアに身を沈め、汗が引くのを感じながら空を見上げる。それが、この家での「整う」という行為です。

このテラスは、サウナを使わない時間にも活きてきます。朝のコーヒーを楽しむ場所として、子どもたちが遊ぶ庭として、友人を招いてBBQを楽しむ場所として。LDKと大開口のガラス引き戸でつながっているため、室内との一体感も抜群です。光と風がLDKにも運ばれてきて、家の中にいながら外の気配を感じることができます。

サウナ後の外気浴はもちろん、休日の朝食、友人を招いてのアウトドアリビング、子どもたちとの時間。このテラスは一日を通じてさまざまな顔を見せます。LDKとシームレスにつながることで、室内の面積以上の豊かさが生まれています。光と風がテラスを通じてLDKに流れ込み、家の中にいながらいつも外の気配を感じられるのです。

静けさに包まれた寝室と、きめ細かな収納計画

プライベートゾーンへと続く廊下を歩くと、各居室が静かに佇んでいます。寝室には大型のウォークインクローゼットが設けられており、ご夫婦の衣類や荷物をゆったりと収納できます。子ども部屋はそれぞれ独立した部屋として計画されており、枕棚やハンガーパイプを備えた造作クローゼットが壁面を有効活用しています。

全ての居室に共通するのは、白いフローリングと白い壁が生み出す清潔感と、自然光をやさしく取り込む小窓の設計です。窓のサイズと位置が計算されているため、プライバシーを守りながらも適度な採光が確保されています。家族それぞれが自分らしくくつろげる「居場所」が、この家の至るところに用意されているのです。

整う場所が、日常をひらく

ホームサウナ、テラスデッキ、開放的なLDK、そして静かな居室。この平屋には、生活のあらゆるシーンに応える場所が詰まっています。サウナで「整う」という体験が、日常の延長線上に自然と存在している暮らし。友人を招いても、家族だけで過ごす休日も、この家はいつでも豊かな時間の舞台となってくれます。