リビングルームの風景

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包容の平屋

  • 平屋
  • 延床面積75.67㎡
  • #中庭
  • #勾配天井
  • #シンプル

建築家の設計で叶えられた、
23坪の限られた面積でも実現する、
ゆとりあるLDKと中庭のある平屋。

A one-story house made possible through an architect’s design,
offering a spacious living-dining-kitchen area and a courtyard even within a limited footprint.

建築家の設計で叶えられた、
23坪の限られた面積でも実現する、
ゆとりあるLDKと中庭のある平屋。

A one-story house made possible through an architect’s design,offering a spacious living-dining-kitchen area and a courtyard even within a limited footprint.

「平屋は贅沢すぎる」「スペースが足りない」と思い込んでいませんか? 閑静な住宅街に建てられた「包容の平屋」は、延べ床面積わずか23坪ながら、3LDK・駐車場3台分・広々とした中庭・家事動線を意識した間取りと、暮らしに必要な要素をすべて兼ね備えた一邸です。限られた面積の中に、機能性と美しさを巧みにデザインしたのは、経験豊かな建築家。視線の抜け、空間のつながり、外と中の関係性を丁寧に設計し、のびやかな平屋暮らしを可能にしました。

建築家コメント

南西角地に建つ平屋。交通量の多い南側からの視線を避けるため、建物の壁で庭を包み込む設計とし、カーテンが不要なほど高いプライバシーを確保しました。外壁の高さを調整し、東から南へ光が入りやすい明るい住まいを実現しています。

家事動線は回遊できる配置とし、収納・ランドリー・キッチンを最短距離でつないで家事の負担を軽減。子ども部屋は一室を確保しつつ、もう一室分をLDKとつながるフリースペースにすることで、小さな子どもの遊び場や家事中の見守りスペースとして活用できます。

ミニマムな面積の中でも、明るさ・プライバシー・家事効率を両立した、豊かな暮らしやすい平屋です。


国道沿いの角地を活かす、プライバシー設計と外観デザイン

物件が建てられたのは、国道沿いの角地。人や車の往来が多い立地でありながら、外壁に窓を設けないフラットな白一面の外観にすることで、街並みに溶け込みながらも高いプライバシー性を実現しています。真っ白な外観に植栽の緑が映え、シンプルでモダンな美しさが際立つデザインです。

道路に面した建物の前面には、ゆとりある駐車スペースを確保。車3台を無理なく停められる広さは、来客時にも便利です。

玄関ポーチは建物の内部に入り込むようなかたちで設計され、外部から室内が見えにくい設計に。周囲の視線を自然に遮りながら、住まいとしての落ち着きをもたらしています。

生活と来客をスマートに分ける玄関の工夫

玄関扉を開けると、奥まで続く土間が目に入ります。

視線をさえぎる壁の裏にはシューズクロークを設置し、玄関の見た目は常にすっきり。さらに、土間の奥には2方向への動線を設けています。

ひとつはファミリークローゼットと水回りへとつながる家族用動線。

もうひとつはLDKへと直接つながる来客用動線です。この2つの動線設計によって、家族は帰宅後に上着を掛けたり手を洗ったりしながら室内へ進むことができ、来客は生活感を見せずにそのままリビングへ案内することができます。コンパクトな住まいでありながら、プライベートとパブリックをしっかりと分ける設計は、建築家ならではの目線です。

「家事ラク」を叶える、ストレスフリーな水回り動線

家族用動線では、玄関からシューズクローク、ファミリークローゼット、そして水回りへとスムーズにつながる間取りを採用しています。

クローゼットを通り抜けると、約3畳の広々とした脱衣所兼ランドリールームが登場。

洗濯・乾燥・アイロンがけまで一貫して行える機能性を備え、カウンターでは作業もスムーズ。

さらにキッチンとも隣接しており、料理をしながら洗濯も並行できるため、日々の家事が驚くほど効率的になります。

収納スペースが限られがちな平屋において、通路や動線を活用して必要な収納を確保しているのもこの住まいの特徴。日用品や家族の衣類などを集約できるため、LDKには生活感を持ち込まず、いつでもすっきりとした空間を保つことが可能です。

家族が自然と集まる、陽だまりのLDK空間

玄関すぐの扉の先に広がるのは、直線的に配置されたLDK空間。

中庭に面した大きな窓からは自然光がたっぷりと注ぎ、時間帯によって表情を変える光が暮らしにリズムをもたらします。

リビング・ダイニング・キッチンを横並びに配置することで、空間を効率よく使いながらも、家族の存在を常に感じられる開放感のある設計に。

天井を高く設けたことで、16畳という広さを超える“広がり”を実現。キッチンは人気のペニンシュラ型を採用しています。

リビングや中庭を見渡しながら料理ができるため、家族との会話が自然と生まれます。

さらに、キッチン天井を一段下げることで、空間にさりげないゾーニングが生まれ、デザイン性にもこだわりが光ります。

ダイニングテーブルはキッチンカウンターに直付けするように配置すると、限られたスペースを最大限に活かしつつ、配膳や片付けのしやすさにも配慮されています。

生活感を見せない工夫と快適な暮らしを叶えるプライベートルーム

LDKの奥には、フリースペースとプライベートルームが続きます。

キッチン横に配置された約4畳のフリースペースは、リビングとつながる位置にありながらも、白壁と大きな窓によって、空間に奥行きを与える工夫が施されています。

お子さまのプレイスペースやちょっとしたワークスペースとして、多目的に活用可能。おもちゃや書類などで一時的に散らかっていても、LDKのすっきりとした印象はそのままに保つことができます。

その奥に配された寝室と子ども部屋は、どちらも最小限のスペースながら、機能性を最大限に引き出した設計です。

子ども部屋は4畳に満たないながらも、オープンクローゼットやカウンターデスクを造作することで、ベッド以外の家具が不要なシンプルかつスマートな空間に。高窓からの自然光が、プライバシーを保ちつつ室内を心地よく照らします。

プライベート性と開放感を両立する中庭という贅沢

この住まいの大きな魅力の一つが、中庭の存在です。

南面に設けられた約11畳(6m×3m)の中庭は、外壁でしっかりと囲われており、周囲からの視線を完全に遮断。

外にいながらも、まるで室内にいるようなプライベートな空間が広がります。天気のいい日には家族でBBQを楽しんだり、子どもがプールで遊んだり。もちろん、洗濯物を干すスペースとしても大活躍。

使う時間帯や目的によって表情を変える中庭は、暮らしに寄り添う“もう一つのリビング”です。

この中庭の存在によって、LDKはカーテンなしでも快適に過ごせる開放的な空間に。外壁でしっかり守られた安心感の中で、外の風や光を存分に取り入れる設計は、まさに平屋だからこそ叶えられる贅沢です。

限られた面積で、ここまで豊かな空間体験が得られるのは、やはり建築家の視点と設計力によるもの。生活動線、採光、ゾーニング、収納など、一つひとつに無駄がなく、理にかなった設計が住まいの価値を高めています。“広い家”を求めるのではなく、“広がりを感じる家”をつくる。そんな考え方の転換こそ、これからの住まいづくりに必要なことなのかもしれません。