静けさに包まれた安らぎの住まい

閑静な住宅街に建てられた「静けさに包まれた安らぎの住まい」は、プライバシーが守られた設計や光と風を心地よく取り入れる開放感、そして暮らしやすさを追求した細やかな工夫がされています。住む方のライフスタイルに寄り添いながら、心地よさと機能性を兼ね備えたこの住まいは、慌ただしい日常から解放され、自分らしい時間を大切にできる場所です。

計画地は閑静な住宅街にあり、北側道路との高低差や近隣住宅との距離が近いことから、アプローチ計画や採光・プライバシー確保を意識したゾーニング計画が重要なポイントとなりました。建蔽率40％という条件の中でも、隣地を気にすることなく心地よく過ごせる広さと“帰りたくなる住まい”を目指して設計しています。

多くの周辺住宅では南側に庭を配置していますが、近隣との距離が近く日が入りにくいのが難点。そこで本計画では建物を南側に寄せ、あえて北側に庭を配置。建物に囲われた庭は近隣からの視線が遮られ、安心して過ごせるプライベートな外部空間となります。さらに、採光を妨げないよう2階ボリュームや屋根勾配を調整し、明るい庭がLDKと心地よくつながるよう工夫しました。

厳しい敷地条件の中でも、1・2階のバランスを整えることで、家族が安心して暮らせる充実した住まいとなっています。

木目調の質感が家全体のナチュラルな雰囲気と調和し、高級感と温かみを兼ね備えた玄関空間を演出しています。広々とした玄関には、大きな窓が設置されており、開放感もあります。

玄関から洗面台への動線も確保されており、帰宅後すぐに手洗い・うがいができる設計は、現代の生活様式にマッチしています。外出前には、鏡で身だしなみをチェックすることもでき、毎日の暮らしに快適さと安心感をもたらしてくれます。

キッチンに設置されている小さな窓からは、優しい光が差し込みます。また、広々としたキッチンスペースは、毎日の料理や家事を快適にしてくれる工夫が詰まっています。

プライバシーを保ちながらも、閉塞感のないこの空間は建築家がご家族のこだわりを丁寧に汲み取り、一緒に考え抜かれて出来上がった設計です。

リビングの一角には、空間のアクセントとなるスタイリッシュな階段を設置。黒のフレームが空間を引き締め、モダンな印象を与える一方で、木目の踏み板が温もりを感じさせ、バランスの取れたデザインに仕上がっています。オープン階段のデザインが圧迫感を与えず、リビングの広がりを感じさせる工夫がされています。建築家との丁寧な打ち合わせによって生まれたこの階段は、機能性と美しさを両立させた、家の中の見せ場のひとつです。

壁でしっかり仕切られていますが、上部は開けているため、やわらかな陽の光が差し込み、青空を仰ぐこともできます。朝のコーヒータイムや夜のくつろぎの時間など、季節や時間に合わせて使い方を変えられるこの空間は、家の中で最も“外”を感じられる、特別な場所。住まいに静けさと自然の開放感を両立させたバルコニーです。

上部からの自然光と木目の天井が調和し、昼は明るく、夜は柔らかい照明が映える落ち着いたリビング空間に仕上がっています。この天井の勾配や素材選びにも、建築家との丁寧な対話を重ねて実現しました。限られた敷地条件の中でも、ご家族の心がゆったりと満たされるように設計されたこだわりのポイントです。

収納は壁面に馴染むようデザインされており、空間の開放感を損なうことなく設置されているのもポイントです。物の置き場に困らず、片づけが習慣づく暮らしへと導いてくれます。暮らしやすさを見据えた細やかな設計が、日々の快適さを支えています。

2階には、小さなワークスペースが設置されています。在宅ワークや趣味の時間にぴったりの場所です。空間をゆるやかに仕切ることで、家族の気配を感じながらも集中できる、ちょうどよい距離感が生まれます。作業にメリハリをつけられるため、日々の暮らしの中に心地よいリズムが生まれるのも魅力のひとつです。